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甘楽社小幡組由来碑

最終更新日:2018年08月28日

指定:平成30年1月31日   町指定重要文化財
所在地:甘楽町大字福島1761番地 甘楽富岡農業協同組合 甘楽支所内
見学:常時可
  
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 本碑は、大正6年(1917)3月、甘楽社小幡組組合員が協議し、組合の歴史を後世に伝え、益々の隆盛を図るために小幡組由来碑を建碑した。
 明治11年(1878)3月、生糸の輸出が増大するにつれて、品質の統一と向上が要求され、収益の増大を図るために組合制による揚返し工場・小幡精糸会社が設立された。これが甘楽社小幡組の前身である。
 同年6月には近接地に尾上精糸会社も設立された。両会社は互いに協力をして質の悪い製品を作らないように品位の向上に努めて精励したため、業績は顕著に伸び、世間から高い評価を得た。
 明治13年(1880)7月、北甘楽郡にあった13社(前記2社含む)の各組合が合同し、北甘楽精糸会社を創設した。明治28年(1895)3月、北甘楽精糸会社を甘楽社とし、各組を支部と改称した。養蚕・製糸がいよいよ隆盛となった明治30年(1897)、小幡組と尾上組とも工場拡張の必要があり、合併して一大揚返場を建設した。そして、揚返機160窓を設備した甘楽社小幡組が誕生した。
 明治43年(1910)、群馬県主催の共進会が開催され、甘楽社小幡組が出品した生糸が二等賞銀牌に輝き、宮内省の買上げとなった。
 本碑は、全高約0.8mの牛伏砂岩の台石上にあり、碑高1.94m、幅1.02m、厚さ15cmの黒御影石である。碑文には「邑不養蠶之家莫家不製絲之婦」と刻まれ、読み下すと「邑ニ養蚕セザルノ家ナク製絲セザルノ婦ナシ」となる。村中が養蚕に携わり、製糸をしない女性はいなかったことが理解できる。
 ぐんま絹遺産「旧小幡組製糸レンガ造り倉庫(甘楽町歴史民俗資料館)」とともに、当地域の養蚕業をけん引してきた甘楽社小幡組の歴史を伝える貴重な史料であり、後世に引継ぐ遺産である。

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