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イタリア海外駐在員だより Vol.41

最終更新日:2018年10月25日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 

 甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第41回は、イタリアの「Kaki」についてのお話です。

 日本では馴染みのある「柿」がどのように親しまれているのでしょうか。 


画像:チェルタルドパノラマ 

イタリアの「Kaki」と私

 

 甘楽町の皆さま、ボンジョールノ !  (  こんにちは! )

 

 こちらチェルタルドでは、いつの間にか木々の葉が黄色や紅く色づき、りんごやザクロの実が秋の太陽の光を浴びて赤く熟れ始め、視覚と味覚を通じて秋の深まりを日に日に感じる今日この頃です。

 さて、来る10月26日は「柿の日」。秋の果物として日本で馴染み深い柿ですが、実はその柿、イタリアでも同じく秋に食され、「Kaki 」という名で呼ばれています。形も色も日本の柿と同様ですが、食べ方が全く異なることにカルチャーショックに似た驚きを覚えた私です。

 この時期スーパー等で「Kaki」を見かけますが、リンゴやナシなど無造作に積まれている他の果物と違い、プラスチック製の容器に入れられているため、「どうして ? 」という疑問が真っ先に浮かびます。また、よく見ると皮が透けて弾けそうなくらいブヨブヨに熟しきっているので、「大丈夫かな ? 食べられるのかな ?」と思ってしまう程です。日本ならおそらく売れ残ってしまうでしょう。柿は硬くて甘いタイプの柿が好きだった私は、こんなイタリアの「Kaki」 の姿を見て正直食べる勇気が出ず、長い間イタリアの「Kaki」 を食べずにいました。 

スーパーに登場した「Kaki」

スーパーに登場した「Kaki」

「Kaki」の実り

「Kaki」の実り

 しかしある時、自宅の庭で生った「Kaki」 を朝市で売る農家の人から「半分に切ってスプーンですくって食べるんだよ。」と教えて頂き、試食してみたところ、そのおいしさに舌鼓を打ちそうになりました。充分に熟れていないと渋くて食べられないため、超熟柿をスプーンで食べるということに衝撃に似た驚きを覚えましたが、イタリアにはどこかデザート感覚で「Kaki」を食すスタイルがあるのだろうと察しました。

「柿が赤くなれば医者が青くなる」と昔から言われる程栄養が豊富な果物なので、存分にその栄養価を享受するべく、旬の「Kaki」 を食して風邪を予防して元気に寒い季節に備えたいと思います。

 

                                                       

在イタリア・チェルタルド市                 

                                               甘楽町海外駐在員  稲葉美代子

 

ひび割れる程完熟

ひび割れる程完熟

イタリア流の食し方

イタリア流の食し方

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。

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