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イタリア海外駐在員だより Vol.55

最終更新日:2019年12月24日

イタリア・チェルタルド市から海外駐在員の便りをお届けいたします

 

 甘楽町海外駐在員、イタリア・チェルタルド市在住の稲葉美代子さんからの便りをお届けいたします。

 第55回のお話は、クリスマスと年越しを迎えるイタリアの様子についてです。 


画像:チェルタルドパノラマ 

イタリアの年越しと縁起担ぎ

 甘楽町の皆さま、ボンジョールノ!(こんにちは!)

 早いもので年の瀬。気が付けばナターレ(クリスマス)が間近に迫り、ここチェルタルドでは、光のハーモニーに彩られたイルミネーションや広場に設置された大きなツリーの輝きに包まれ、一大フェスタを迎えることへの喜びとワクワク感が漂う明るい空気を感じる今日この頃です。また、週末にはメインストリートにおいて恒例のクリスマスフリーマーケットが開催され、多くの出店が立ち並び、ショッピングを楽しむ人々で賑わいを見せています。

  クリスマスマーケット      チェルタルドのツリーの様子1      チェルタルドのツリーの様子2
クリスマスフリーマーケット チェルタルドのツリーの様子1 チェルタルドのツリーの様子2

 

 カトリック教国イタリアでは、伝統的に家族と共に過ごすクリスマスは年間を通じて最も大切なフェスタであるため、間近に迫るとともに、各家庭では諸準備に忙しく過ごします。そしてクリスマスが過ぎ、日本のようなお正月の準備をするという習慣はないまま、大晦日の12月31日の年越しを迎えると、人々はこれらのことをします。

(1)花火や爆竹をならす
(2)窓から壊れた食器類や古い家具類を投げ捨てる(主にナポリ地方で行われる)
(3)レンティッキエ(レンズ豆)を食べる
(4)ブドウを食べる
(5)ストゥルッフォリという古代の大ギリシャ時代に起源をもつスイーツを食べる

 

  レンズ豆(縁起もの)   ストゥルッフォリ(縁起もの)
 レンズ豆  ストゥルッフォリ

 

 (2)と(5)は地域色が強いですが、概してみな縁起担ぎのためと言われています。(3)~(5)は、新年になる前にお腹いっぱい食べることで、より一層ご利益があると信じられています。大晦日の日の夕食は「大夕食会」と称されるほど、沢山の料理を食べるため、そんな中で胃に余裕を持つのは至難の業とも言えるでしょう。

 イタリアに長年暮らしていると、もはや違和感をあまり感じなくなった私ですが、心のどこかで年越しそばを食べ、除夜の鐘を聞きながら年を越したい・・・と思うのは、やはり日本人だからでしょうか。日本の年越しを懐かしく思います。

 

 今年もイタリア海外駐在員便りを読んでくださり、誠にありがとうございました。来たる2020年が、皆様にとりより良い年になりますよう心よりお祈り申し上げます。どうぞ良い年をお迎えください。 

 Buone Feste!(ハッピーホリデー!)

 

 

 

 

在イタリア・チェルタルド市                 

                                          甘楽町海外駐在員 稲葉美代子

 

稲葉美代子さんプロフィール

 愛知県出身。
 日本で大学院修了後、1997年シエナ外国人大学に留学、チェルタルド市に住み始め、以来チェルタルド市に在住。
 イタリア人男性と結婚し、現在は娘さんと3人家族。
 2013年チェルタルド市国際文化交流推進協会設立当初より入会。
 チェルタルド市で日本語講座を開催するほか、甘楽町との姉妹都市交流に携わって来た。
 2014年チェルタルド市の使節団団員として来町。
 2015年6月、甘楽町海外駐在員に任命。

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