昭和34年の甘楽町の養蚕農家戸数は1547戸。桑園面積は627.6ヘクタールでした。養蚕は近代から現代に至るまで、甘楽町の基幹産業でした。昭和30年代から40年代前半にかけ、安全で能率的な飼育が行える稚蚕共同飼育所が町内33か所に建設され、桑園面積、掃立卵量等は40年代後半まで増加が続きました。平成の時代に入り、養蚕農家は激減し、共同飼育所は次々と解散を余儀なくされ、荒れた桑園はアメリカシロヒトリの温床となり、桑は抜根され、畑作に転換されました。現在では当町でも蚕を飼っている農家は数えるほどしかありません。
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